挨拶
はじめまして、 院長の尾川貴規です。
2011年5月
「患者さんに家族同様の治療を」
また
「患者さんにとって最後の歯科医院になる」
という理念を掲げ開院しました。
旧居留地歯科に来院された子供から大人までの患者さん一人一人に対して、私をはじめスタッフ全員が歯の痛みや悩みについて理解し、寄り添い、治療を通して治癒(=治して癒す)へと導きたいと思います。
理念
「患者さんに家族同様の治療を」
“歯科医師の考える治療=理想の治療”という枠にあてはめず、
カウンセリングで患者さん自身の希望や考えを十分に考慮し治療計画をたて、納得されてから、安全で丁寧な治療を心がけます。
なお、カウンセリングにはお口の状態をレントゲンやCT画像、マイクロスコープやカメラでの撮影画像を用いて「視覚化」し理解して頂けるように工夫しています。
「患者さんにとって最後の歯科医院になる」
1本でも治療をした患者さんとは、ずっとお付き合いしていくつもりで臨んでいます。
治療終了後がメンテナンスの始まり、生涯全身の健康のために通ってもらえる環境づくりをおこない、機能と審美の維持に努めていけるようサポートします。
この2つの理念を掲げ、実行するために
治療技術の向上と患者さんの満足度の向上を医院全体の命題として
研鑽を重ねていきたいと考えています。
経歴
私は生まれも育ちも神戸市中央区の「神戸っ子」、名古屋での大学生活を終え、卒業後は神戸市、大阪市での勤務医時代を経て開業に至りました。
そんな私には歯科医になってから大きく影響を受けた二人の師匠がいます。
一人目は、カミムラ歯科医院の上村恭弘先生です。
全国的に咬合(咬み合わせ)で有名な先生で、私が高校生の頃から診て頂いていた間柄です。
身内に歯科医のいない私にとって、「歯科医としてのあり方」を温かみのある厳しさをもって教えていただきました。
なかでも、勤務初日に院長室に呼ばれて言われた言葉が、
「尾川先生、“目配り、気配り、心配り”この言葉を一生忘れるなよ」でした。
その時は、言葉の意味の深さをよく理解していませんでしたが、歯科医としての経験を積み重ねるごと、また院長として過ごす日々が増えていくにつれ言葉の重みを感じずにはいられません。
そんな私にとって「歯科医としての生みの親」である上村先生は、その後他界することになりましたが、伝統あるカミムラ歯科医院の最後の勤務医として教えて頂いた事はカラダのなかに染み込んでいます。
その後、
ご縁を頂きカミムラ歯科医院のOBである大阪市にあるカガミ歯科医院の加々美恵一先生に師事しました。そうです、二人目は加々美先生です。
上村先生のDNAを色濃く受け継いでおられた加々美先生に咬合から臨床全般を学ばせて頂きました。私の「歯科医としての育ての親」と言っても過言ではありません。
「歯科も時代と共に変化するので一生学び続けなさい」と教えて頂いたことが現在の私を作っているように思います。当時普及率5%程度のマイクロスコープに出会ったことや臨床に活かしていく先端医療との関わり方なども大きな財産になっています。
2011年5月、地元である神戸・旧居留地エリアに旧居留地歯科を開院しました。
想い
「患者さんの
“なぜ痛い?=Why” を “原因は〜だから=Because”
で答えたい。」
人間の歯は、失ってはじめて有り難みがわかると言われています。
14、5歳で完成される永久歯列を一生涯使い続ける中で歯科医院に一度も行かない人はほとんどいないと思います。
そのような状況の中で、
- 「なぜ歯が痛いのか?」
- 「なぜ虫歯になったのか?」
- 「なぜ歯周病が進行したのか?」
を多角的に診断し、原因をしっかりと伝えていきたいと思います。
例えば、
ある患者さんが虫歯で来院されたとします。
その虫歯を削って詰めれば、歯は治癒します。
しかし、
虫歯ができた原因を理解していないと数ケ月〜数年後に再び虫歯になると思います。
個人によって虫歯ができる原因は異なります。
“歯みがきが足りないのか”“歯並びが原因なのか”“間食の取り方なのか”
などなど。
旧居留地歯科では虫歯を治療するだけでなく原因を考え、説明し、
再発予防に努めていきたいと思います。
このことが患者さんに理解されてはじめて定期検診での“予防”という概念に繋がっていくと考えています。
ここで勤務医時代の1つのエピソードを。
全ての治療を終えた患者さんからこのような言葉を投げかけられたことがあります。
「先生、この歯がまた悪くなったらまた治療したらいいんでしょ?」
私は、
「今回治療して治りましたので、定期検診で他の歯と同じようにチェックして予防していきましょう!」
と返事しました。
残念ながら、それ以来患者さんは定期検診に来院されませんでした。
当時の私は、患者さんに対して治療中で何回か定期検診の重要性を伝えていたつもりでしたが、
結果としては、伝わっていなかったわけです。
以後、そのようなことがないように、
症状に対する原因を説明する時間や方法を試行錯誤して修正してきました。
旧居留地歯科を開院してからもブラッシュアップしています。
ですから、診療前後のカウンセリングする時間を非常に大事にしています。
最後に
痛みを取るだけが歯科医院の役割ではありません。
一歩二歩先を考えて“お口の健康”に寄与していくことのできる歯科医院を目指しています。
また、1本の小さい虫歯の治療からお口全体の複雑な治療まで同じスタンスでのぞんでいきたいと考えています。